雪岳山 蔚山岩

蔚山岩（ウルサンバウィ）は雪岳山の一番の名所となっている岩です。山麓に沿って標高900メートルに上る奇岩が屏風のように囲んでいます。蔚山岩は計6つの峰からなり、巨大な岩山の全景は自然の驚異を感じさせます。周囲が4キロメートルに上る壮大な姿をしており、頂上に上ると大青峰と外雪岳の姿がパノラマのように広がります。蔚山岩はそれ自体でも秀でた景勝地ですが、遠くから眺める景色もこれに勝るとも劣らない立派なものです。崔演（チェ・ヨン）や許積（ホ・ジョク）など朝鮮時代の数々の詩人、墨客たちが残した記録がこれを証明しています。蔚山岩は、その名前にまつわる様々な伝説でも有名です。ある日、天神が天下一の景勝を造ろうと山々の峰を金剛山に集めたのですが、図体の重い蔚山岩はうっかり遅刻してしまったそうです。恥ずかしさから故郷の蔚山に戻ることができなかった蔚山岩は、雪岳山で休んでいたところ、そのままそこに留まったそうです。この他に、垣根のようだからとか、「泣く山」という別名に由来するという説もあります。蔚山岩は、小公園から出発して神興寺、フンドゥル岩を経て登ることができます。初めは緩やかな山道から始まりますが、フンドゥル岩を過ぎると険しい岩の丘と鉄製の階段が続きます。往復4時間ほどかかり、難易度が高いので子どもやお年寄りなどは登るのが難しいでしょう。