天下無プッ

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韓国の伝統芸能の「語り手（イヤギクン）」を現代の舞台に召喚した一人芝居。語り手（イヤギクン）とは、観客と絶えずコミュニケーションを取り、いっしょに物語を紡いでいく韓国の伝統芸能の担い手のことだ。その特徴を生かし、この舞台では観客が声を上げられ、役割が与えられることで「共同創作者」となり、語り手（イヤギクン）とともに舞台を完成させる。
舞台は韓国で広く知られている昔話「屁こき屋のお嫁さん」(おならのせいで家を追い出されたが、そのおならのおかげで高いところに実った果物を採り、お金持ちになるというお話)がベースになっている。主人公「イ・ポンスン」はおならをしてはならない星の住人だが、自由を求めて脱出を試みる。原作のユーモアを生かしながらも、人の本性を抑圧する社会に立ち向かい、真の自由を追い求めて旅立つ女性の物語を面白く再構成している。
本作ではおならというユーモラスな題材で、社会的圧力に立ち向かう愉快な風刺を体験することができる。アメリカの「NEW YORK THEATER FESTIVAL」の一人芝居部門、ハリウッド・フリンジ・フェスティバルに正式に招待されるなど、海外でもその独創性が認められている。