ウェイステッド

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2022年の初演当時、「ミュージカルの新たな地平を開いた」という好評を得るとともに、観客投票による「観客’s CHOICE」部門で2位を獲得した作品で、今回再演が決まった。19世紀のイギリス作家で『ジェーン・エア』や『嵐が丘』など世界的に有名な小説を残したブロンテ姉妹（シャーロット・ブロンテ、エミリー・ブロンテ）と、その兄弟で画家を目指していたブランウェルの生涯を扱っている。
物語は、姉弟妹の中で唯一生き残り、作家として成功したシャーロットのインタビューシーンから始まる。ドキュメンタリー形式で物語を進めながら、厳しい環境にあっても自分たちだけの世界を作り上げていった4姉弟妹の幼少期、そして幾度となく立ちはだかる貧困と抑圧の壁を必死に乗り越えようとした彼らの熾烈な生き様を描く。
作品の中で使用されるフォークロック、ポップパンク、ハードメタルといった幅広いジャンルの爆発的なロックサウンドは、時代の抑圧に抗う彼らの反骨精神と内面の叫びを表すものだ。この作品は、彼らの生き様を通して「成功しなければ人生は無意味なのか」と問いかけるとともに、観客に深い共感とずっしりとした余韻を残す。