ランボー

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夭折した孤高の天才詩人、自由奔放な放浪者、フランス象徴派詩人の先駆者...詩人ランボーを表現する言葉は、彼の生涯と同じくらい劇的だ。中でも「風の靴をはいた詩人」という言葉は、彼の恋人であり仲間の詩人だったベルレーヌがつけたあだ名だ。
十七歳のランボーは詩人になるためにパリにやってくる。パリの文学界は彼を冷遇するがベルレーヌだけはランボーの「酔いどれ船」を読み、その価値を認めた。二人はすぐに親密な関係へと発展するが、やがてベルレーヌがランボーを銃で撃つほど関係が悪化する。
ミュージカル『ランボー』は、その20年後に別の友人ドライエ（Delahaye）がベルレーヌにランボーの遺作を探しに行くことを提案するところから始まる。この作品の魅力は、ランボーとベルレーヌの詩をもとに作曲されたミュージカルナンバーにある。ランボーがベルレーヌに宛てた「酔いどれ船」や、作曲家ドビュッシーの「月の光」のモチーフとなったベルレーヌの「白い月」などが、劇の旅路を彩る。詩は歌となり、歌は再び詩となって、観客の心を揺さぶる。